外食産業に従事する社員がストレスを溜めてしまう原因や、ストレスを軽減する方法について紹介します。
労働時間の長さ
世の中の人たちが利用するとき(休日や休憩時間など)に、最も忙しくなる業態の一つが外食産業。朝はモーニングの需要、お昼はランチ、夜には会食や宴会、更には深夜営業まで…。とかく幅広い客層に対応するために朝から深夜にかけて営業している業態が多いです。
外食産業に従事する社員の場合、店舗運営労働力の大半をアルバイトに依存しています。昨今の人手不足も重なり、どの時間帯においてもアルバイト不足に陥っている企業は多いです。そんななかで営業を続けるとなれば、その責任を負うことになる店長初め社員が全営業時間を働く構図が出来上がります。
賃金の低さ
一般的に外食産業の年収は、他業種に比べて2〜3割安い傾向にあります。このことも労働意欲の低減、早期離職につながる原因とも言えます。特にここ数十年、デフレ傾向にあった日本経済下では、「いいものを安く!」が定着していたように思います。これまでは、日本よりも経済途上の国で生産、輸入して高品質、低価格を実現していました。しかし、経済が低迷している現在、価格に原材料費を添加しなければ経営が成り立たない企業も増えています。
人間関係構築の難しさ
外食産業で働くメインはパート・アルバイトの非正規雇用の方々。店舗で働く正社員の人数は1~2人のところがほとんどではないでしょうか。そうなると、店舗で発生する全ての責任が社員(店長、マネジャー)に集中します。特にシフト作りには苦労します。パート・アルバイトの要望を聴きながら、パズルを組み立てるような作業。店長側の意向に沿ったシフトを作れることなど稀。シフトに影響力がある(勤務時間の有用性や希少性が高い)従業員には強く言い難い環境ができ、そのことが不公平感を生み、店舗従業員間での関係性が歪なものに。是正したいけど、その従業員に辞められたら、その穴を埋めるのは店長…。ただでさえ人手不足のなか、リスクを犯してまで従業員と正面から向き合うことを避けて、うやむやにしてしまう状況はどのお店でもあることではないかと思います。
その仕事がすべてじゃないと考えてみる
多くの店長は、とても真面目で、言われたことを忠実に実行しようとする協調性の高い人間が多いと感じます。少なくとも私の今まで接してきた店長は例外なくそうでした。だからこそ、〜しなければ!と自分を追い込みすぎる傾向にあります。また外食産業自体、店長レベルでは外部社会の人間と接点を持つ機会が少ない傾向にあり、自身が置かれている労働環境の歪さに気づいていない人も多いです。私自身もまさにその典型でした。
ただコロナ禍を経て、自身の仕事が以下に不安定であることを実感しました。また転職活動をしてみて、40代でも仕事はいくらでもあること、自分の知識や経験も活かせる場があること、人材として必要とされる場所がたくさんあることが分かりました。実際には転職までには至りませんでしたが、選択肢の幅があるだけで、現状の仕事への向き合い方も変わり、いい意味で余裕を持って働く事ができています。結果としてその余裕が店舗マネジメントにおいても、人間関係構築においてもプラスに働き、働き方も自分で裁量権のある職位につくことができました。
オンラインコミュニティやYouTube、そしてVoicyなどの音声メディアなど、コロナ禍で時間をもてあましていたこの数年で、今まで触れてこなかったコンテンツやコミュニティによって私の生活は大きく変化しています。これからも日々学びを自身の仕事や生活に活かして、みなさんに発信していければと思います。
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