現場一筋20年。管理職じゃない私が副業を始めた理由

「このままでいいのだろうか……」

そんな言葉がふと頭に浮かんだのは、閉店後にコーヒーを淹れていたある夜のことでした。

私はこれまで、外食チェーンの現場で20年以上働いてきました。現在は店長として日々の店舗運営を担いながら、新卒社員や準社員の育成も兼務しています。
日々の仕事には責任感とやりがいを感じていますし、現場で直接お客様と接し、仲間と協力しながら成果を出していくことに、誇りを持ってきました。

それでも、どこかで感じていたのです。

「この働き方の延長線に、自分の“これから”はあるのか?」
「今のまま、ただ年齢を重ねていくだけでいいのか?」


「自分には何もない」そう思いかけていたけれど

副業という言葉が気になるようになった頃、私には「これといったスキルがない」という引け目がありました。

専門的な資格もない。デジタル技術にも強くない。
人に胸を張って伝えられるような“実績”なんて、自分にはないんじゃないかと感じていました。

でも、あるときふと考えたのです。
20年以上、ずっと現場で働いてきたという事実。それ自体が、積み上げたひとつの「技術」ではないかと。

何百人という仲間と接してきた日々の中で、私なりに身につけてきたこと。
人を育てる中で、悩み、試行錯誤し、少しずつ学んできた言葉のかけ方、伝え方。
それは「目立たないけれど、確かにある」自分の持ち味だったのだと気づきました。


副業を始めた理由は、「自分の意思で何かを作ってみたい」から

これまで私は、会社から与えられた役割の中で最善を尽くしてきました。
けれど、これからは「自分の意思」で動いてみたい。
誰かに任されたことではなく、自分で決めたことに挑戦してみたいと思ったのです。

その一歩として始めたのが、メルカリでの中古ラケット販売や、このブログの執筆でした。
また、長年の趣味だったコーヒーも、生豆の焙煎から行うほどの楽しみへと深まり、日々の中に静かな充実をもたらしてくれています。

すぐに収益になるわけでも、華々しい成果があるわけでもありません。
けれど、自分で考え、動いてみることで、何かが少しずつ変わっていく感覚があります。


誰かに届くかわからない。でも、今だからこそ書いておきたい

このブログが、誰かにとって役に立つかどうかは正直わかりません。
けれどもし、私と同じように
「このままでいいのか」と立ち止まっている方がいたとしたら、
その方にとっての“少し先を歩いている誰か”になれたら嬉しいなと思っています。

私は、特別なキャリアを歩んできたわけではありません。
それでも、20年という時間をかけて現場に立ち続けてきた日々には、確かな意味があったと、今では思えるようになりました。

そんな自分自身への確認としても、この場所で言葉を綴っていこうと思います。

今日も、コーヒーを片手に。

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